メジャー&キャリア

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中村さん 三回目

 

<第三回:いつか、恩返しできるように>

飯塚

ところで、大学での学びと今のキャリアはどのように具体的に繋がっていますか?活かせていますか?

中村

確かに分野としては、ずっと国際協力を勉強してきて、「国際協力機構」に勤めているので繋がっていそうですが、学部で学んだ知識が実務で生きているかというと、そうでもないですね。

まず、私は、実は学科間専攻(今で言うダブルメジャー)をしていて、ISで卒業してないんですよ。

飯塚

えっ、そうなんですか?

中村

ISとヒューマ二(人文科学科Division of Humanities)で学科間専攻をしていました。

さらに、卒業論文の担当教授はエデュケ(教育学科 Division of Education)の先生でした。さらには、学外の東京外語大学の先生にも、卒論のアドバイスを頂いていました。

清水

それはすごいですね。ちなみに、卒論のテーマは何だったんですか?

中村

モザンビークにおける植民地支配が教育に及ぼした負の影響やインパクトと、その初等教育のあり方について書きました。

とはいえ、ICUの4年間で国際協力だけを勉強していたのかというと、かなり、他の分野も好き放題授業を取っていて。例えば、旧約聖書学とか新約の授業も取っていたんです。

飯塚

へえー!

中村

古代ヘブライ語の授業も1とか2まで取っていましたし(笑)

清水

すごい!!!(笑)

中村

だから、最後は多分160単位くらい取って卒業したんですよね。

せっかく好きな授業を取れるんだから、できるだけ興味のあるものを取りたいなあって。

その途中で人類学に出会って、人との関わり方を学んだりだとか、好きなものを取っていたという感じですね。

飯塚

すごいですよね。好きな授業を取りつつ、卒業要件も満たしていて。

中村

当時の学科間専攻という制度は、すごく自由にカリキュラムを組めたんです。

自分から大学側に「これが自分の専攻です」って申請できたので良かったです。

飯塚

ヘブライ語も?笑

中村

いや、ヘブライ語はさすがに要件には入らなかったですね(笑)。

飯塚

そうなると、メジャーとしては何になるんですか?

中村

自分でもはっきりと何専攻だったのか言えないんですが、「発展途上国における教育」はキーワードでしたね。

それに道徳教育が入っていたので、若干ヒューマニの授業も取って、あとは哲学と宗教人類学と社会調査系の授業もばんばん取ってました。

清水

とても自由だったんですね。

中村

授業を受けていると、面白いなと感じることもあるし、逆につまらないと感じることもあるじゃないですか。私はその気持ちを大事にしたんです。

なので、つまらない授業は受けたくないし、逆に学科の外に沢山ある受けたい授業を受けるにはどうしたら良いんだろうと考えた時に、学科間専攻に出会いました。

清水

でも、学んだことが実務で生きているわけではないんですよね?

中村

知識と言う意味では、そうですね。

ただ、自分でカリキュラムを組めるので余計に思ったのかもしれませんが、学部で一番学んだ事は、学科間、”interdisciplinary”に物事を捉えるという視点ですね。

清水

「学科間」‥‥というと?

中村

例えば、大学院の時に論文で書いた、モザンビークのエイズ教育を例にご説明しますね。

エイズといえば保健の問題だから、日本で言うところの厚労省や保健所みたいな所が管轄するんです。モザンビークの保健省は、若者やコミュニティー向けに色々なプログラムを行っているんですが、すべて学校以外で行われていたんです。

本来であれば、学校が一番子供達が毎日来る場所で、子供達とか、親とか、若い人達に正しい知識を教えるすごく有効な場なのに、全然活かされていない。なぜかと言うと、学校は教育省が管轄だからなんです。

エイズだったら保健だから保健省だよね、とか、教育だったら教育省だよね、とかその分野で分けてしまうことによって、その隙間に落ちてしまうものが当時すごくもったいない。仕事をしていて、そういったことをよく感じるんです。

清水

なるほど、それで”interdisciplinary”なんですね。

中村

JICAも、もちろん地域別や課題別で部署が分かれているんですが、ただ、なんていうか、人の生活は分野で全然区切れませんよね。

例えば、水不足が深刻な農村では、子ども達が水を運ぶために学校に行けいという問題が起こったりもする。水問題と教育問題が、つながっているんです。

人の生活というのは、セクターというか、分野で区切る事はできないと思うんです。

飯塚

確かにそうですね。

中村

こう思うようになったのも、ICUで学ぶ中で、学科というか、科目同士は実はつながりがあるのを感じたことが大きかったのかなあと思いますね。

人の生活や社会を区切ろうとすると、どうしても隙間ができてしまう。でもその隙間に気付けたのは、ICUで好きに自由に授業を取らせてもらえたお陰かな、と感じています。

清水

「人の生活は分野では区切れない」って名言ですね!

中村

えっ、名言ですか!わーやった!ありがとうございます!(笑)

一同

(笑)

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もくじ

第一回 国連に入るには、経済が狙い目?

第二回 いつか、恩返しできるように

第三回 人の生活は、分野では区切れない

第四回 ときめく授業と人を追いかけろ



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メジャーとキャリアの関係性について、現役ICU生が同窓生にインタビューしました。
同窓会とICUアカデミックプランニング・センターの共同企画です。

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