メジャー&キャリア

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南山さん 3回目

 

 

<第三回:公務員という仕事と、まちを歩くこと>

南山

話は変わりますが、もともと、まちを歩くのが好きなんですよ。

櫛田

まち歩きですか。

梅原

例えばアパートを借りるとき、たいてい駅から何分圏内とか、どこどこから近いとか、そういう決め方をしますよね。

でも通り一本、特に大きな道路や線路をはさんだだけでも環境が全然違うんです。だから同じ徒歩10分のアパートでも、道路の向こうとこちらとでは環境や雰囲気が全然違う。

実際にまちを歩いていると、そういうことに気づけるんです。

櫛田

おもしろいですね!

南山

おもしろいですよ。

小さいときは船橋・千葉・習志野に住んでいましたが、ICU高校の頃は国立で、大学1年の半ばか2年くらいからまた習志野の方に戻ってきました。

私としては地元なのですが、高校生活に離れていた事もあって、市役所職員になって初めて「自分はこんなに地元のことを知らないんだな」ってビックリしましたね。

櫛田

実際に働いてみて分かるという感じですか。

南山

そうですね。市役所の仕事でいろいろみてみると、まちのことで知らなかったことがわかって非常に勉強になりますし、他のまちに行くのも楽しくなりますね。

「アド街ック天国」(テレビ東京)で自分のまちの特集をやっていたとき、知っているところばかりだろうと思って観てみたら、意外と知らないところだらけでした。

でも、まちってそんなものです。

櫛田

たしかに、そうかもしれません。

南山

知らなかったいろいろなことを知るのが面白い。

政策にも活かせるしね。グローバルじゃなくてローカルなことですが、それが楽しいですね。

だから世界に目を向けるのもいいけれど、その前に自分の足元を見てみてもいいんじゃないかな、と思います。

梅原

まずは自分の足元を見てみる、それも大切なことですよね。

南山

まち歩きの経験は、全然関係ない部署に行っても応用できます。

例えば窓口で住民票を受けるとき、顔を見て、あ、この人何丁目何番に住んでて、前どこから来たんだとわかる。そういう時はその都度自分の中で情報を蓄積していくようにしています。

あとは人の名前も覚えるようにしています。

櫛田

人の名前ですか。

南山

しかも昔からその土地に住んでいる方たちだと同じ名字が多いので、フルネームで覚えないといけないんです。

梅原

フルネームですか、すごいですね!

市役所で働かれている方はやっぱりその地元の方が多いのですか?

南山

そうですね。習志野市役所には、私の他にはICUの卒業生はいないので、私はあの中では異端児だと思います。

今はだんだん変わってきていますけど、昔はやっぱり地元出身の方々が中心に入るようなところでした。

櫛田

そのイメージは確かにあります。

南山

ICU生は、もちろん海外に行っても活躍できる人材なので、海外に行ってくれるのは嬉しいです。

でもICU生がいないところにICU生が飛び込んだほうが最大多数の最大幸福というか、プラスアルファになれる部分が大きいんじゃないかな、とも思います。

櫛田

就活なさるときに、海外の企業を受けなかったのは、そのような理由からですか?

南山

いや、海外はもういいや、と思いまして(笑)。

こんなに安全で安心な国はないですよ。スペインに住んでいた時も毎年日本には帰ってきていたのですが、そうするとなおさら違いを感じて、やっぱりこの国が好きだな、と思います。

もちろん汚いところや嫌なところもありますけど、でも自分は海外にいるよりも日本にいたほうが気持ちよく生きることができるんじゃないかと思ったんです。

梅原

そういうことだったんですね。はじめはなんで市役所に勤務されているんだろう、って思っていたんです。

海外経験のある方なのにローカルなお仕事をなさっているので。

南山

そうですよね。まったく正反対だと自分でも思いますし、よくそう言われます。

でも、自分で流れを追っていたら今こうなりましたっていう感じなんです。だから海外の企業は、最初から受けようとは思いませんでした。

梅原

その過去があったから今こうなったっていうのもありますよね。

南山

それはあると思います。だから海外に住んでみるのも一回はいいかな、と思います。

何であれ、ものごとを外から見たほうが魅力になりますからね。

梅原

人と顔を合わせることが好きなのはなぜですか?

南山

人って一番、機械的じゃないものだからです。良くも悪くも感情的なものですから。

同じものを出しても人によっては受け取り方も違うし反応も違うので、答えが決まっていないという点がやっぱり面白いです。

役所で働いてると、怒られることもしょっちゅうですよ。でもその一方で喜ばれるときもあるので、ひとつひとつが勉強ですね。

櫛田

ところで、公務員の仕事は安定はしているけれど、自分で何かを動かすことはできないというイメージがあるのですが。

南山

安定はしていますが、皆さんが想像するほど楽な職場ではありません。特に都市部の自治体は結構大変で、毎日5時に帰れる職場では無いですね。

仕事の動かし方に付いて言えば、確かに自分一人で動かすことはたしかにできません。やっぱり決めるのは政治家である首長(知事・市町村長)や議員です。

でも彼らが一から全てを作るわけじゃない。そのベースとなる政策を立案する縁の下の力持ちとしての役目を担っているのが行政です。

なので、表には出てきませんが、だからといって何もできないというわけじゃないですよ。特に事務職はハードだけではなくソフトな面での政策立案にも関わっていくので、そうした能力も求められるし、またその能力を発揮する機会もありますよ。

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もくじ

第一回 きっかけは、スペインで読んだ日経新聞

第二回 “人の顔が見える”仕事がしたい

第三回 公務員という仕事と、まちを歩くこと

第四回 アベノミクスを、おばちゃんに伝える



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同窓会とICUアカデミックプランニング・センターの共同企画です。

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