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ICU心理臨床家の集いのご報告(2月10日)

2019年2月10日に、アラムナイハウスにてICU心理臨床家の集いが開催されました。25回目を迎える今回は、「心理臨床家の成長とセルフケア」をテーマに3人の方に語っていただきました。

船間千鶴氏(G2010)は模造刀を手に、居合や自然に身を置く中での体験についてお話くださいました。居合を語る凛とした佇まいとともに、「海に向かう海亀のあまりにゆっくりしたペースに触れると、最初は焦れるが徐々に自分のペースも緩んでくる」という話が心に残っています。

湯野貴子氏(G1993)は地歌舞(上方舞)の名取として山村若静京というお名前をお持ちで、美しい着物姿で、舞の奥深い世界について語ってくださいました。Physicalな動きをすることによってその瞬間の心の機微の理解が深まるという話からは、理解するという営みが身体や五感の気づきと深く結びついていることを感じました。

杉山恵理子氏(G1997)は、これまでの臨床の旅の軌跡をご自分の思いやライフステージにおける意識の変化も交えてお話くださいました。今の幅広いご活躍が、誠実に臨床に向き合い続けた日々の積み重ねにあることに勇気づけられ、また、後輩への温かいエールを感じて体がじんわり熱くなりました。

栗原和彦氏(G1979)から25周年記念の素敵な手作りデコレーションケーキの差し入れがあり、歓談の話も弾んでいました。苫米地憲昭氏(72 M.A.)のリードによるプチ瞑想体験は、みんなの中で一人になって「いま・ここ」の自分(身体)を感じる貴重なひとときでした。その後、全員で一言ずつ分かち合う時間では、それぞれの「今」と人のありようがモザイクのように美しく綾なしていて、ICU×臨床家で集うこの会の豊かさを実感しました。この集いを25年にわたって育んでこられた諸先輩方、そして、いつも温かく支えてくださる事務局の渡辺暁里氏(ID96)、寺島吉彦氏(ID91)に心から感謝いたします。

心理臨床に携わるICU卒業(修了)生の方へ。ぜひ集いにご参加ください。年に1度の例会に参加できなくてもメーリングリストに登録でき、情報交換ができます。詳しくはICU心理臨床家の集い事務局 icutsudoi@yahoo.co.jpまでお問合せください。

文:松岡展世(G1998)