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川島重成先生と行く「オンライン・ギリシア旅行」第4回 ご案内(1月8日)

シェイクスピアと同時代のエリザベス女王は、先頃昇天したエリザベスが2世として即位したことで、遡って女王エリザベス1世と呼ばれることになりました。昨今では「メール」といえばほぼ一瞬で世界中に送信できるE-mailを指し、切手を貼ってポストに投函する封書や葉書はその伝達速度が「かたつむり」級と見なされ、Snail mail などと呼ばれているようです。

しかし、ヨーロッパ中に張り巡らされ始めた郵便馬車によって、迅速かつ確実に配達されるようになった「かたつむり郵便」は、当時としては最新の通信手段でした。その郵便馬車に乗り込んで、ゲーテがイタリアへの逃亡をはかったのは1786年9月3日早朝。その後一年九ヶ月に及んだイタリア滞在中このワイマールの宰相は、頻繁にシュタイン夫人や友人に手紙で旅の報告を送り続けました。手紙はもう一通がゲーテ自身の手元に残され、それをもとに当初は『詩と真実』第二部として構想された草稿が『イタリア紀行』へと変容して出版されたのは、最初の旅から三十年も経った1817年です。三十七歳のときのイタリア訪問を六十八歳になって上梓したわけです(ちなみに『イタリア紀行』第二部のローマ滞在は八十歳近くなって増補の形で世に出ました)。この滞在と刊行の間のタイムラグにおける熟成は、『イタリア紀行』が単なる紀行文を超える文学となるためには必須の要因の一つだった言えるのではないでしょうか。

川島先生が、ギリシア地誌学者ヴァンダプール教授とともにヘラスの各地を巡ったのが1967年。そのとき先生の手にあったのは、自動露光・固定焦点の機能を備え、36mm24枚撮りフィルムで48枚分の撮影を可能にした当時開発されて間もないハーフサイズのカメラでした。その後、1983年から「川島先生と行くギリシア・ツアー」が始まったことで、写真の数は増え続けました。最初の一枚が撮影されたときから、このオンライン・ギリシア旅行が開始され2022年までのタイムラグは、ゲーテの三十年を軽く超えています。その間の先生の古典文学研究の熟成と度重なるヘラス各地への再訪、再再訪、それに加えるにICTテクノロジー(を素人にできる限りで)活用したCPSのための編集作業によって、この「オンライン・ギリシア旅行」に、2023年の春から再開される予定の「現地版・ギリシア旅行」とは異なったオンラインならではの固有の価値が生まれている。そう先生もスタッフも確信しています。

今回で4回目となる「川島先生と行くオンライン・ギリシア旅行」では、オデュッセウスの故郷イタケー島、コルフ島、ゼウスの神託所ドドナを含む北西ギリシア、テッサリアなど中部ギリシア、オリンポス山、アレクサンダーゆかりのマケドニアなど北部ギリシア、トルコ沿岸の島々、更にフィリピからテサロニケにいたるパウロの足跡、聖山アトスなどを訪問する予定です。

「少なくとも全5回シリーズ」として始めた「オンライン・ギリシア旅行」ですが、川島先生が考える「全体像」を一応完結させるためには、一回のツアーの時間が長くなる傾向にあるだけでなく、「少なくとも」あと三回ほどの追加が見込まれております。気楽に、気長に、お付合いいただければ幸いです。

 


日     時 :  2023年1月8日(日) 14時「出発」

司     会 : 佐野 好則

案 内 役 : 川島 重成

主たる訪問地 :  ギリシア北西部、テッサリア、マケドニア、小アジア沿岸の島々を中心に

※まだ登録がお済みでない方は、1月6日(金)20:00までに下記のWebアドレスからご登録下さい。1月7日までにアクセス情報をお知らせ致します。

https://forms.gle/kUsAQKczg3Zsu8XLA

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お問い合わせ先:CPS事務局 小林(上野) 薫

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文責:荒井直(CPS事務局) 

 

2022.12.17 問い合わせ先メールアドレスに記載ミスがあり、修正いたしました